人類の直接の祖先が東アフリカで生まれたのか、南アフリカなのかは、まだ決着がついていません。 ネアンデルタールとの交雑を経て、両種の長所を兼ね備えたグループが、ホモサピエンスの始祖だと思います。
ネアンデルタールの大きな頭脳、皮膚のメラニン色素量の調整能力、耐寒生活方法、狩の道具や戦術を引き継いだ集団で、ホモサピエンス最大の特徴である大きな集団で生活出来る社会性を身に着けた集団です。
子供、家族を守るため、草原でも猛獣に簡単に仕留められることが無い、何人か屈強なオスがいる複数の家族の集団を作りました。

ネアンデルタールと異なり、大きな集団で暮すメリットは優れた工夫・発明が継承され、更に世代を超えて改良され続ける事でした。 赤ん坊が成人化するまで長い間守り、育てる為に、複数の家族が共同生活する中で、役割分担が必要なので、会話力も向上しました。
焚火の側で子供に、共同生活のルールを教え、時には昔話をしたかもしれません。 大きな集団での共同生活で得たコミュニケーション能力は、生活圏が異なり、直接の利害関係が無い他のグループとの物々交換、情報交換も促しました。

豊富な好奇心もホモサピエンスの大きな特徴と言えます。
住み慣れたアフリカの地を離れて、獲物のとれる新たな土地を目指しとにかく進む。未知の地を恐れない強い好奇心も大きな特性でした。
2万年前の最終氷河期の最盛期や、10万年ごとに訪れた氷河期の最盛期には、北アメリカの半分と北欧の大部分は氷河に覆われていて、世界の海水面は110~120m低かった。
ホモ・サピエンスはマンモスを追って北に向かい、ある時期に凍ったベーリング海峡を渡り、アメリカを縦断し南アメリカの南端まで足を延ばします。
ちなみに南米で血液型O型の人の割合はヨーロッパ人の侵入が少ないところでは多い。 凍ったベーリング海峡を渡った向こう見ずの冒険家は血液型O型が多かったかもしれない。
上記の通りホモ・サピエンスまでに様々な猿人が誕生し、一部は船を作り、大洋の島々にも流れ着きました。 腕力や体の大きさだけでなく、楽天的に環境に適合してきたホモ・サピエンスだけが生き残りました。

Ⅱ.食料確保へ