インフレ
NHKBSの2022年製作のドイツのドキュメンタリーを見ました。
トルコの海岸、イタリアの露店、アメリカカンザスの小規模農家の紹介と複数の学者の意見を紹介しています。
印象的なシーンと様々な立場の学者の意見を上げ、考えてみました。
8ユーロだった商品を15ユーロに値上げした。ほかの店では20~30ユーロに値上げ、40ユーロにした店もある。
「なぜ?」「食べられない人がいるから」と小太りの女性店主。
フードボランティア
「今まで、対象とは思えなかった人たちも、利用するようになっている」
港の桟橋の釣り人
4時から8時まで釣り、小魚を売ることで生活費の足しにしている。
昼間は金細工の仕事をしているが、最低賃金のちょっと上くらいの収入でこれだけではとても生活できない。
釣りができるのも、4月から9月までで、出来ない時期は生活が厳しい。
他の仕事もやりたいが、良い仕事がないのと、今でも体力が精いっぱいで仕事を増やすのは無理だと思う。
アメリカカンザスの小規模農家
カーボンニュートラルな牧場にしたいが、それには最低でも牛の排水の浄化設備を設けないといけない。
予算15万ドルで、着手したが30万ドル以上かかりそうなので中断している。
銀行はもう金を貸してくれないし、借りれても返せないと思う。
学者・有識者の意見
学者1.
インフレは勝者と敗者を生んでいる。
勝者は、借金している国や個人、敗者は銀行預金だけが資産の個人と年金生活者。
学者2. インフレに対抗する
価値が下がる「お金」に換えて物価高に連動する資産「金」を持つ。
高インフレ時には「不動産」低金利で借金して不動産を買うのが効果的である。
「ビットコイン」などの暗号化資産を利用する人も多い。
希少価値があるといわれている。
しかし、歴史が浅く価格がハイテク株の上下に連動したこともあり、インフレに対応できるか不明。
そもそも永く存続するかも不明確。
学者3.ウクライナの戦争もあって、
燃料、穀物が値上がり、物資の輸送、生産コストが大幅に上昇、誰もが食事のコストアップに直面している。
学者4.
これまで、未曽有の低インフレ時代が長く続き慣れていた。
この低インフレが続いたのは、コンテナーが発明された影響が大きい。
安いコストでコンテナーを使い、世界中を物資が移動している。
全ての商品が賃金が安く、若い労働者の多い国、特に中国で生産されたことで、物価上昇は抑制されてきた。
しかし、中国では賃金も上がり、若い労働者も減って、労働力を安く提供できる国が限られて来ている。
コンテナーを使った、コストダウンの仕組みは崩れ始めている。
学者5.
1970年代大インフレ時代があった。
労働組合はストを決行することで大幅な賃金アップを勝ち取ったが、これも物価を更に上昇させる一因となった。
しかし、物価の上昇に対しては、ある程度の賃上げは必要だ。
学者6.
政策金利で物価をコントロールすることは可能だ。
しかし、70年代の物価高に対し各国の中央銀行が金利を上げることで鎮静化を計った結果、長い不況に突入してしまった。
薬が効きすぎて不況になり、失業、倒産が見られた。
〇私の見方1.
大きな第二次世界大戦が終わり、世界中同時に今までにない変化があった。
各国にベビーブームが発生し、団塊した世代が生まれた。
戦争後の人口増=帰還兵+平和+解放感→子造り
軍需市場の喪失→工場閉鎖+物資の余剰+労働者の急増→大不況
世界中の団塊世代の成長に連動して、様々な商品が売れた。(住宅→家具→衣類、玩具、消耗品)
この世代が、働ける年代に達し労働力が増強された。
コンテナーの発明や、海洋大量輸送の進歩によって、生産地は簡単に変えられるようになった。
先進国の生産が新興国に移動したため、
先進国では製鉄、自動車・機械・設備製造業が成り立たなくなり、多くの中流家庭が打撃を受けた。
親世代のレベルの暮らしは出来ないジュニア層が広がっている。
団塊とそのジュニア世代が生産年齢から外れようとしている。日本では2040年問題としている。
インド→南米→アフリカに世界の製造業が、徐々に移行していくかもしれない。
〇私の見方2.
世界のインフレ調整弁として機能し、他国の多くの企業を淘汰した中国が大きな変化に直面している。
多くの中国企業は、農民の安い労働力で生産した製品をコンテナに積み込み輸出することで、莫大な資本を手に入れた。
一人っ子政策が成果を上げ、少子化の影響で若年労働力が激減した。
老人世代が増え、貧弱な年金制度の下、不安・不満感に満ちている。
若者と老人に不安と不満が広がっている。
中国企業は生産地を、東南アジア→中央アジア→アフリカにまで進出しコストダウンに努めている。
〇私の見方3.
ウクライナの戦争は消耗戦の様相を示している。
北(ロシア)と東(中国、北朝鮮)に対し西(ヨーロッパ、アメリカ)が消耗する軍需品を供給している。
中東はどちらの陣営にも必要な油を供給している。
ウクライナの国土に高価なミサイル、砲弾、鉄くず(戦車、装甲車、トラック)を埋め続けることで、莫大な利益を得ている者がいる。
〇私の見方4.
中国の深刻な状況 経済の急ブレーキ、不動産バブルの崩壊。
若者の半分近くが、失業しているのではないかという外部の予想。
古典的指導者の誕生
領土拡張、海洋進出の野心=直接太平洋に臨む領土の確保。 台湾、沖縄
共に豊かにから富を叩く政策に変貌
中国の秩序が保たれることを祈ります。
トルコの海岸、イタリアの露店、アメリカカンザスの小規模農家の紹介と複数の学者の意見を紹介しています。
印象的なシーンと様々な立場の学者の意見を上げ、考えてみました。
イタリアの露店
伝統食品を売っている。小麦の値段が16ユーロから50ユーロに上がった。8ユーロだった商品を15ユーロに値上げした。ほかの店では20~30ユーロに値上げ、40ユーロにした店もある。
「なぜ?」「食べられない人がいるから」と小太りの女性店主。
フードボランティア
「今まで、対象とは思えなかった人たちも、利用するようになっている」
港の桟橋の釣り人
4時から8時まで釣り、小魚を売ることで生活費の足しにしている。
昼間は金細工の仕事をしているが、最低賃金のちょっと上くらいの収入でこれだけではとても生活できない。
釣りができるのも、4月から9月までで、出来ない時期は生活が厳しい。
他の仕事もやりたいが、良い仕事がないのと、今でも体力が精いっぱいで仕事を増やすのは無理だと思う。
アメリカカンザスの小規模農家
カーボンニュートラルな牧場にしたいが、それには最低でも牛の排水の浄化設備を設けないといけない。
予算15万ドルで、着手したが30万ドル以上かかりそうなので中断している。
銀行はもう金を貸してくれないし、借りれても返せないと思う。
学者・有識者の意見
学者1.
インフレは勝者と敗者を生んでいる。
勝者は、借金している国や個人、敗者は銀行預金だけが資産の個人と年金生活者。
学者2. インフレに対抗する
価値が下がる「お金」に換えて物価高に連動する資産「金」を持つ。
高インフレ時には「不動産」低金利で借金して不動産を買うのが効果的である。
「ビットコイン」などの暗号化資産を利用する人も多い。
希少価値があるといわれている。
しかし、歴史が浅く価格がハイテク株の上下に連動したこともあり、インフレに対応できるか不明。
そもそも永く存続するかも不明確。
学者3.ウクライナの戦争もあって、
燃料、穀物が値上がり、物資の輸送、生産コストが大幅に上昇、誰もが食事のコストアップに直面している。
学者4.
これまで、未曽有の低インフレ時代が長く続き慣れていた。
この低インフレが続いたのは、コンテナーが発明された影響が大きい。
安いコストでコンテナーを使い、世界中を物資が移動している。
全ての商品が賃金が安く、若い労働者の多い国、特に中国で生産されたことで、物価上昇は抑制されてきた。
しかし、中国では賃金も上がり、若い労働者も減って、労働力を安く提供できる国が限られて来ている。
コンテナーを使った、コストダウンの仕組みは崩れ始めている。
学者5.
1970年代大インフレ時代があった。
労働組合はストを決行することで大幅な賃金アップを勝ち取ったが、これも物価を更に上昇させる一因となった。
しかし、物価の上昇に対しては、ある程度の賃上げは必要だ。
学者6.
政策金利で物価をコントロールすることは可能だ。
しかし、70年代の物価高に対し各国の中央銀行が金利を上げることで鎮静化を計った結果、長い不況に突入してしまった。
薬が効きすぎて不況になり、失業、倒産が見られた。
〇私の見方1.
大きな第二次世界大戦が終わり、世界中同時に今までにない変化があった。
各国にベビーブームが発生し、団塊した世代が生まれた。
戦争後の人口増=帰還兵+平和+解放感→子造り
軍需市場の喪失→工場閉鎖+物資の余剰+労働者の急増→大不況
世界中の団塊世代の成長に連動して、様々な商品が売れた。(住宅→家具→衣類、玩具、消耗品)
この世代が、働ける年代に達し労働力が増強された。
コンテナーの発明や、海洋大量輸送の進歩によって、生産地は簡単に変えられるようになった。
先進国の生産が新興国に移動したため、
先進国では製鉄、自動車・機械・設備製造業が成り立たなくなり、多くの中流家庭が打撃を受けた。
親世代のレベルの暮らしは出来ないジュニア層が広がっている。
団塊とそのジュニア世代が生産年齢から外れようとしている。日本では2040年問題としている。
インド→南米→アフリカに世界の製造業が、徐々に移行していくかもしれない。
〇私の見方2.
世界のインフレ調整弁として機能し、他国の多くの企業を淘汰した中国が大きな変化に直面している。
多くの中国企業は、農民の安い労働力で生産した製品をコンテナに積み込み輸出することで、莫大な資本を手に入れた。
一人っ子政策が成果を上げ、少子化の影響で若年労働力が激減した。
老人世代が増え、貧弱な年金制度の下、不安・不満感に満ちている。
若者と老人に不安と不満が広がっている。
中国企業は生産地を、東南アジア→中央アジア→アフリカにまで進出しコストダウンに努めている。
〇私の見方3.
ウクライナの戦争は消耗戦の様相を示している。
北(ロシア)と東(中国、北朝鮮)に対し西(ヨーロッパ、アメリカ)が消耗する軍需品を供給している。
中東はどちらの陣営にも必要な油を供給している。
ウクライナの国土に高価なミサイル、砲弾、鉄くず(戦車、装甲車、トラック)を埋め続けることで、莫大な利益を得ている者がいる。
〇私の見方4.
中国の深刻な状況 経済の急ブレーキ、不動産バブルの崩壊。
若者の半分近くが、失業しているのではないかという外部の予想。
古典的指導者の誕生
領土拡張、海洋進出の野心=直接太平洋に臨む領土の確保。 台湾、沖縄
共に豊かにから富を叩く政策に変貌
中国の秩序が保たれることを祈ります。
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