人絡み歴史

人類は30万年前にアフリカの東側に誕生した、と化石の分析から言われている。
同時期もある40万年~4万年前にはネアンデルタール人が現ヨーロッパで暮していた。

ネアンデルタール人が絶滅したのは気候変動が原因という仮説がある。約4万年前、中央ヨーロッパで1000年にわたる急激な寒冷化が起こったことがわかっている。
ホモ・サピエンスが住んでいた地域では、寒冷化はそれほど深刻ではなかったと考えられており、この仮説を支持する人たちは、急に寒くなったせいでネアンデルタール人の人口が減った後に、現生人類が入りこみ、最終的に世界で最も優勢な種になったと考えている。
また、武器が原因で絶滅したという仮説もある。おそらく初期の現生人類はより優れた武器を持っており、ネアンデルタール人を簡単に絶滅に追いやってしまったかもしれない。
しかし、ネアンデルタール人とホモ・サピエンスが交雑した時期もあり、現代人の誰のDNAにも4%ほどネアンデルタール人由来のDNAが含まれていることが知られている。

文字が発明されて以来、様々な歴史が記録されてきたが,残っている記述は成功者を讃えている。
または、文字を司り保管できる権力のある者の記述のみが残されて来た。
調べて、丈夫な石に彫り込んだり、粘土板に書いて焼いたり、専門家を集めて作業させ、食わせていく場、都市が必要になった。
そんな技術を持つ人々が集まる都市があったから歴史を記録できたとも言える。
後の時代に成功した人は、歴史書の都合の悪い部分は破棄し、焼き、都合の良い部分を残して来た。
大きな災害や事件そのものを書いたとしても、その対応や始末については為政者の主観により記述されている。

文字が発明される前、歴史は口伝で伝えられた。神話や歌謡、おとぎ話として親から、部族長から、支配者から、宗教的権威者から言葉で伝えられてきた。
この意味で、言葉を代々子孫につなぐことは、その民族にとって非常に重要な行為である。
文字が発明されると、権力を持つ人々は、書記を雇い、口伝の中から伝え残したい部分を文字に起こさせ記録した。
石やモニュメント、地下の穴の中、洞窟の奥深くに残された記録は今でも多く残っている。
数千年続いた王朝の記録はよく守られてきて、文明と呼ばれている。

更に印刷技術の発達により、複製品が大量に作られれるようになり、多くの記録媒体が残されるようになっている。
現在でも、征服者は子を攫い征服族の言語教育をして、口伝による記録と記憶を抹消する光景が見られる。

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