後期重爆撃期で衝突した多くの小惑星の中にはほとんど氷で出来たものも少なくなかった。
太陽を周回して、水蒸気として蒸発する前に、地球に衝突した氷の小惑星も多かったと考えられる。
今でも太陽の近くで急に方向を変える彗星が見られますが、これは太陽に近づき温度が上昇することで水蒸気などのガスが発生したため、反作用で軌道を変えるものです。
小惑星の氷は瞬時に溶けて水になり気化し水蒸気になることで、溶解熱と気化熱を地球から奪い、地球を冷やします。
また、水蒸気は雲となり十分に冷えると雨となり地表に降り注ぐことで冷やし続けます。
地球は平坦な陸と浅い様々な金属イオンを含んだ電解質の浅い海を形成しました。
空気中の二酸化炭素は海に含まれるカルシュウムイオンと反応して炭酸カルシュウム(CaCO3)を生成し、石灰岩として海底に沈殿し固定化されました。
二酸化炭素の海による吸収は温室効果を抑制し、金星の大気のような二酸化炭素濃度97%、90気圧、気温数百度の世界になることを防ぎました。
猛烈な上昇気流で絶え間なく落雷が続いたと考えられ、複雑な有機化合物も生まれたと考えられます。
地球誕生直後、地表はマグマで覆われていたが、比較的早期に冷えて固まり42億年前には既に海洋が形成されていた事が、発見された岩石情報から推定されています。
40億年前(太古代の初め)には地温勾配(地下深度に対する温度上昇率)は現在の3倍程で、25億年前には2倍程になり、地球が冷え地殻が形成され、マントルの対流により超大陸の形成分裂が繰り返され、火山活動・造山活動もそれに伴い引き起こされます。
25億年前にはそれまでの海底での火成活動から、陸上でも大規模な火山活動が起きました。
太陽の明るさは40億年前には現在の70-75%と冷たかったが、温室効果ガスによって気温は現在とほぼ同じであった。

英オックスフォード大学と米マサチューセッツ工科大学(MIT)が主導した研究チームは、37億年前の岩石の分析の結果、少なくとも15マイクロテスラ(μT、マイクロは百万分の1)以上の磁場強度が記録されていることを発見しました。
この強度は、現代の磁場強度の30μTと大きく離れていません。
37億年前には地球は地磁気に覆われ、太陽からの強い紫外線のバリアとなり、生物の誕生に大きな影響を与えたことは間違いないでしょう。
強い磁場は、地球の大気が太陽風によって剥ぎ取られるのも防ぎました。
地磁気は、内核の緩やかな固化に伴う密度変化によって、流体の外核の中で溶けた鉄は固定されますが、自転により地表は激しく回転するので、ダイナモ作用が生じ発生します。
地球の形成初期には、固体の内核がまだ形成されていなかったため、初期の磁場がどのように維持されていたのかについては、依然として未解決の問題ですが、地球初期のダイナモを駆動していたメカニズムの効率は、現在の地磁気を発生させているプロセスと同等の効果だったと研究結果は示唆しています。